教育つれづれ

第31話 数値のインパクト

平成14年8月24日

消防署で、ジュニア奉仕団が心肺蘇生法の講習を受けていたので、その様子を見に出かけた。

実習の前に概論があったのだが、小牧市の救急の実態等、興味深いことを話されたので書いておく。

小牧市には5台の救急車があること。
昨年1年間で4095件の救急車の出動があり、そのうち、救急車が現場に到着した時点で、100件ほどが呼吸も心臓も停止していた状態であったこと。

そして、そのうち、どれほどの人が助かったのか。この質問は私に指名された。

「20人くらいですか」という私の答えに、

「いや、実は1人なのです」という数値を示された。

100人のうち、1人のみが助かっただけか・・・。

消防署の方は、「本当は10人くらいにしたいのですが、実態は1人なんです」と言われた。そして、助かる人を増やすには、救急車の到着より前に応急措置ができる人がもっともっと増えることなのです、と力説された。

具体的な数値による説明にはインパクトがある、実感である。

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