教育つれづれ

第12話 プロのリアリティ

平成13年12月7日

今日も消防署の方が、学校支援ボランティアとして、ご自身の休みを返上して来校していただけた。救急救命法について職員と共に授業をするためである。

この授業がうまいこと、このうえない。

普段は一般の方に救急法の講習を行っているとはいえ、ああもうまい授業をしてもらうと悔しいくらいである。講習と授業とはあきらかに違うはずなのに・・・。中学生の心理状態をよくつかんだ展開と話術で、子どもの集中力はとぎれない。授業のつなぎ言葉が実にいい。

そして、なんと言ってもリアリティである。いつもは救急車に乗ってみえる方である。その方から発せられる言葉には、当然、リアリティがある。映像が浮かぶのである。

「運動場で心臓が止まってしまった子どもがいたんだよ、私(救急車)が駆けつけた時は・・・」といった体験談をされた後の「命は大切」といったフレーズの重みは、我々が同様なことを発してもとても感じさせることが出来ない重みである。

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