教育つれづれ

第10話 総合的な学習の支援をしてきたのだけど・・・

平成13年12月2日

ある小学校の総合的な学習の時間の支援をしてきたという方から
次のような話を聞いた。

「市民を学校に入れるメリットとリスクが本当に分かっているのかと思ったよ。
先生たちの話を聞くと、その学校では15ほどのグループに分かれて
課題を調べているとのことだった。
その中に、環境について調べたいというグループがあって、
私たちのグループに支援要請がきたようだ。
先生たちから、自分たちだけでは、とても全部のグループを指導できないので、
来ていただいて良かったと言われた。
でも、私たちが見つからなかったら、先生たちはどうしたのだろうね。
15に分けたのは先生たちだぜ。
来ていただかないと、子どもたちは困ってしまいますので・・・と言われてね。
子どもたちがかわいそうだと思ったから、行ったんだ。

さらにびっくりしたのは、どうぞ、そちらの考えでやってくださいだぜ。
総合についてこう考えていますとか、
どういう子どもを育てたいといった話はないよ。

グループを見ていると、とても課題に興味をもって取り組んでいるとは
言い難いグループもあって、
あれなら算数をやってもらった方がいいなんていう声もあがっていたから、
参考にしてくれよ。
総合って、こんなんだからね・・・という声が地域に広がっていくと困るでしょ。
外部を招くときの良さとリスクも確かにあるよね」

といったものだ。「厳しい人もいるね」で、とても済まされない問題。

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