第21回の会においては、前回を受けて、玉置が出版を視野に入れて「評価手法事例」を提案しました。
これをもとに出席者全員が、自分自身の日ごろの授業をもとに、事例をその場で書いて提案をしました。
すぐさま様々なアイデアが出されたこと、これまでにこのようなコンセプトの本は出版されていないこと、
小中学校で、しかも全教科にわたって活用できる事例を集めることができると判断し、
以下のように出版に向けて動き出すことを決定しました。

たくみの会による出版について

1 コンセプト

こんな場面でこんな評価手法をとると、このように授業が豊かになるという事例集

2 発刊予定

平成14年6月上旬

3 執筆者

たくみの会メンバー(執筆同意者)

4 内容

一つの手法について次の5項目を書く。

@ タイトル

A 何を評価するのか

B 種別

C 手法の説明

D 実際の場面とその手法のよさ (ここがメイン)

*手法はオリジナルでなくてもよい。例えば、同僚から聞き取り調査した手法でもよい。
 また、普段の授業で実践している簡単なアイデアレベルでよい。
 一人5本から10本程度の手法を書くことをめざす。

5 例

@ 指さし法

A 理解の程度

B 小中・全教科

C 指さし法とは、子どもの理解を教師が目で確かめる手法である。「○○が書いてあるところに指をおいてごらん」などが基本形である。

D <数学の授業場面で>

「練習問題が10問ありますね。この問題の中で、みんなが一番間違えると思う問題に指をおいてごらん」と投げかける。

指を置く活動は、時間も掛からないし、全員に取り組ませることができる。指を置くことで自分の考えをはっきりと表現させることができる。

教師は置かれた指の位置を見て、その子どもの理解力を推し量ることができる。この場合では、問題に対しての分析力が分かると言ってもよい。

全員が指を置いたのを確認して、たとえば「隣同士で置いた指の位置を確認して、なぜそこに置いたのかを話し合ってごらん。」と指示を出すと良い。

*問題の具体例を提示する。

授業では「この問題はかっこがあるから、きっと、(4)が一番間違うよ。」とか、「等式でないのに、分数をなくすために4倍をしてしまうから(5)が一番間違うよ」などといった意見が出された。

意見を集約することで、学習のポイントをはっきりさせることができた。

付記 Dの<実際の場面とその手法のよさ>の例は一つに限らない。読者に手法の活用法が分かるように、いろいろな教科の場面をあげることを目指す。

6 その他

・出版元は「for next」(大西)とする。

・たくみの会として出版するため、それぞれの手法はだれが書いたのかは明示しない。メンバー全員が全ページについて責任を持つことにする。
 したがって、著者は「たくみの会」とし、最後に執筆者の名前を一覧にして掲載する。

・原稿料は現物支給、つまり出版本を配給する。

・できるだけネットワークを活用して、構成、原稿審議、校正を進める。

・主編者は大西さんにお願いする。執筆者は原稿をテキストで送る程度とし、編集等の具体的作業は大西さんにお願いする。

・出版世話人は玉置とする。