ボランティアと共に創るプレゼンテーション授業
第10回たくみの会(平成12年11月24日)より
*この記録は日ごろプレゼンテーションを行ってみえる企業の方にお願いして、教師と共同して「プレゼンテーションについて」の授業を行うとしたら、どのような方法があるかをついて参加者で話し合ったものです。
授業の定義がはっきりしていない。プレゼンテーションツールソフトを使ったプレゼンテーションを行うときのポイントについての授業作りなのか?
企業の方を招くなら、企業におけるプレゼンテーションの大切さ、つまりプレゼンテーションが失敗すれば、おおげさに言えば仕事がなくなるというリアリティを語ってもらうことだ。プレゼンテーションに命をかけている。これを子どもに伝えてもらいたい。電話のかけ方と同様、リアリティの意識化が必要。体験を語ってもらいたい。
そうすると、プレゼンに関してどんなスキルが必要かが見えてくるはず。
なぜボランティアを導入するのかの再確認。リアリティと教師より技が上であること。
企業のプレゼンテーションはほとんど立場が上の方へのプレゼンとなる。つまり、教えてやろうというプレゼンではなく、分かってもらおうというプレゼンが必要。
「社長へのプレゼンは気をつけろ!」とはよく言われること。プレゼンのよさで何千万円という投資が部署にくる。下手だと部署自体がなくなることもある。
「誰に伝えたい」という呼びかけでなくて、「誰に分かってもらいたい」という呼びかけが必要ではないか。
では、子どもがプレゼン作りに向かうときにどうリアリティを生み出させるか。
授業に関しては電話のかけ方の授業のように教師もからみたい。
企業のプレゼンテーションはそれだけで終わることは決してない。その後が勝負。質問がないようなプレゼンはダメ。企業の方のプレゼンを見て教師が質問をしたらどうだろうか。
分かるためには質問は不可欠。それを組み入れたらどうか。
授業を作るさいに企業の方のプレゼンは見ているか?見ていないと授業案を作るのはつらい。
企業の方にプレゼンをしてもらう前に、子どもに「こんなことを分かってもらうためにプレゼンをします」と話してもらい、終わった後、子どもから感想を求めたらどうか。
授業の目的は明確になっているか。ただ来ていただいただけでは残念。
固い重い授業になってしまいそうだ。導入は難しいなあ。
こんな流れはどうか。
(1)企業におけるプレゼンの重要性、体験談を語ってもらう。
(2)プレゼンを見せてもらいコツを話してもらう。
(3)教師がプレゼンを子どもたちにする。(教師が共同で作成したもの)
(4)子どもたちから感想・意見をもらう。企業の方からも意見をもらいながら、プレゼンのコツや大切さを再度話してもらう。企業と教師の2つのプレゼンを通して、目標が達成できるぞ。
教師がつくるプレゼンは子どもが作っているものの参考になりそうなものがいい。報告調のものが多いので、そういった部類のプレゼンを作る。報告を聞いて新たな疑問が出たかどうかが評価の一つ。分からないことが明確になったかどうかも大切。
「旧小牧中」をテーマにしたらどうか。
ボランティアが来たときの教師の立場は、プロじゃなくてアマの立場で。だから子どもにとっても教師に親近感がわく。アマチュアであるような顔をしてプロに聞くこと。これがいい。
教師の二面性。プロジューサーとしての顔とアマチュアとしての顔が授業で見たい。