平成13年7月15日
演目  浪曲やくざ・憧れの甲子園

 

パンフレットより

暑いです。なんとしても地球温暖化はくい止めねばと、思わずにはいられない暑さです。(では寒い冬の朝には温暖化をねがうのかい?)。熱中症も激増とか。こういう時は、まずは涼しい(?)ところで落語でも聴くのが一番です。

昨日から岐阜県と愛知県でも夏の高校野球の県予選が始まりました。プロ野球ほどではないにしても、古くは三沢高校と松山商業の熱闘、個人的には53年の高松商(川地)と仙台育英(大久保)の延長戦の投げ合いが印象にのこっています(かなりマニアックやね)が、作新の江川や浪商のドカベンの活躍、松井の敬遠劇などなど、ドラマになりやすさもあって関心は高いようです。

先日大阪の名門PL学園の出場停止が報じられていました。部員の起こした事件が原因でした。優勝旗の返還のためにキャプテンが開会式に参加するのも許さないというのですから、徹底しています。高校野球をあまりに神聖化して、あるべき像をかれらにはめ込んでしまうのは、見る側としてはつまらないなと思ったりします。しかも、今回は事件を起こしたののは部員でも、連盟を怒らせたのは学校の対応のまずさでしょ。3年間そのために毎日厳しい練習をしてきているのだから、締め出しなんかせずに、初回の攻撃の時に「反省しています」とか言って腕立て伏せでもやらせたら、連盟の「粋なはからい」てなことになりませんかねえ。考えたらけっこうおかしなことの多い高校野球。見事に落語になりました。名作「憧れの甲子園」。もう一席は、古典落語にはよく登場する歌舞伎や浄瑠璃にくるった人物、今回の新作は「やくざ」が「浪曲」にハマリました。「浪曲やくざ」。

今日は名古屋では志ん朝師匠、尾西では小朝師匠と、強力なライバルがいますが、世話人一同まちがいなく今年この地方で行われる最もオモロイ落語会になると自負しています。存分に笑って暑さを吹き飛ばしましょう。福笑師匠の熱演に、熱中症にだけはご注意くださいネ。

 

からむニストより

「第47回小牧落語を聴く会/笑福亭福笑熱演会」を、商工会議所会館で見た。入場者105人。三ケタの入りは二度目とのこと。

自作自演で知られた関西の才人が、新作2本を携えて4度目の来演である。

まず「浪曲やくざ」。対立する組の親分の寝込みを襲おうと謀るが手が足りない。子分たちの不在の理由が「指つめて入院しています」「やくざがその程度のことで・・・どんな不始末や」「いえ、ホテルの回転ドアに挟んで・・・」といった外しの連発。ついに親分、先手を打ち「足洗いました」に「ドブへはまったんか」「いえ、犬のババ踏んで・・・」。いわば「寝床」の”苦しい弁明”のバリエーションである。

二席目の「憧れの甲子園」は、聞くたびに少しずつ変わり、今回、酔って選手にカラむ野球の監督に、ちょっと同情さえ覚えた。

声の通りがいまひとつなのは、部屋を広げたせいか。次は10月7日とのこと。(楽互家)


師匠(中央)と世話人

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