2000/11/8

また会えますか?

−福井県武生市算数・数学研究会での授業−

○ 福井県武生市の算数・数学研究会から呼ばれて、武生第五中学校2年生の生徒さんと授業をしてきた。2年課題学習「また会えますか?」(ベネッセマルチブック使用)の授業である。指導案はPDFファイルで
○ 山間にある木のぬくもりを感じるあったかい学校で、生徒も実に純朴そう。学年1クラスで級長いわく、男女の仲がいい明るいクラス。とはいえ、お互い緊張の中で授業スタート。
○ 課題把握の段階で「会えません」という男子4名。これをとっかかりに授業作り開始。「いつも10歩歩くといっても同じ歩幅で歩けません」とはなかなかの意見。素直な意見を大いにほめ、数学は理想的な条件で考えることを確認し、90°以外の角ではどうかと個人追究へ。
○ 個人追究では思い思いに角度を入力し、自分の考えの検証。小数を入れる子ども、1°と指定してから「しまった。大変なことになる。これはきっと360回で出会う」などという子ども。実によいつぶやきをする生徒多数。
○ 集団追究では、15人ほどからコンピュータから得た情報を聞き、それを板書。移動した後にできる図形を2種類に判別。星型と正多角形と命名。ではどんな場合に正多角形になるのかと発問。角度×回数=360のとき、正多角形になるという意見。板書したデータをもとに確認。その理由を問い、多角形の外角の和の学習を想起させる。星型については時間足らず、追究できず。
○ 初めて出会う子どもたちの授業であったが、「また会えますか?」というソフトが内在している数学的なおもしろさは、どんな子どもでも関心を高めることを実感。いいつぶやきがいっぱいあっただけに時間がなくなってしまったことが残念。

○ 授業後、「数学の授業を感動の連続に」という演題で講演。

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