- これはいい!という指導の方法である。
- 速さの問題は生徒は苦手である。そこで、指を使って理解させた。次の問題である。
「弟が、2km離れた駅に向かって家を出てから10分たって、兄が自転車で同じ道を追いかけました。弟の歩く速さは毎分80m、兄の自転車の速さは毎分240mであるとすると、兄は出発後何分で弟に追いつくでしょうか。」
- 題意の理解で指を使う。
家から駅までを示す線分を黒板にかき、問題通りに弟と兄を動かしてみよう、と言う。
- 生徒一人を前に出させ、兄の役をやらせるといい。他の生徒には時間を「1分、2分・・・」と言わせながら、教師が弟役となって、線分の上を指を弟に見立てて動かす。
- 10分となったときがまずポイント。兄役の子どもが指を動かすかどうかだ。題意を飲み込めていない生徒だと、10分になろうが、指はそのまま。見ている生徒から「動かさなあかんよ」と言われる。
- 次にポイントは、兄をどれくらいの速さで動かすかだ。弟の3倍のスピードであることは読みとれる。そのように動かしているかどうかをよく見ることだ。
- 最後のポイントは、どこで指の動きを止めるかだ。つまり追いついたことが意識できるかどうかである。こうした動きをともなった理解のさせ方をすると、追いついたということは、兄と弟の進んだ道のりが同じになったことがよく分かる。
|