- 方程式の利用1時間目である。まず教科書の例題をどんな方法でもよいので解いてみるように指示をした。
「1000円持って買い物に行き、かき6個と、450円のメロン1個を買ったところ、190円残りました。かき1個の値段はいくらですか。」
- 3人をのぞき、算数的な考え方で問題解決をした。
例 1000−190=810 810−450=360 360÷6=60
- 方程式を使った考えで解いた生徒の例は、
例 かき1個をx円とすると、1000−6x−450=190
- 上記の考え方を板書させたあと、書いた生徒に説明させず、他の生徒にその考え方を説明させた。この方法は「他人の考えを読み取る」意味でとても良い方法である。3人ほどに説明をさせた。個々に表現力をつけさせるためには、やはり表現する場を与えてやることが大切である。
- 次に、方程式の考え方で解いた板書が分かるかどうかと聞くと、やはり「分からない」という生徒多数。そこで、今度は書いた本人に説明させた。
- 本人は「かき1個をx円として」と書いているのだが、説明ではいきなり式の説明を始めた。
- しめた!と思い、なぜ初めに「かき1個をx円とおいたの?」と聞いたところ、返事が返ってこない。
- 他の生徒に応援を求めると、「とりあえず何か置いてみないと、等式ができないから」という考えが出てきた。このとりあえずという言葉がいい。とりあえずおいて見ると、文章の通り、式が作りやすいといった考えも、重ねて聞いてみると出てきた。
- 「とりあえず聞いている数をxとおくのだ」という乱暴な指導ではいけない。「なぜおくのか」という理由をはっきりさせておくことが大切であると考えている。それを授業で具現化した。
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