-
教科書の絶対値の説明は次のようになっている。
+3、−4などで、3や4だけに注目することがある。このとき、3を
+3の絶対値、4を−4の絶対値という。
数直線上で、0からある数までの距離は、その数の絶対値で表される。
-
算数・数学指導事典(仲田紀夫編)では、実数に正の実数を対応させる関数として定義しても、原点からの距離(数直線などを用いて)として定義してもよいとある。
-
授業では、絶対値を原点0からの距離と定義をした。
-
「絶対値が4より小さい整数をすべて書け」という問題を考えていたときに、次のような意見が出てきた。
ある生徒は答えは「3、2、1、-1、-2、-3」と述べ、ある生徒は「3、2、1、0、-1、-2、-3」と答えた。
-
0は、この問題の答えとして入るか入らないかを話し合うことになった。入らないという生徒は「絶対値は0からの距離だと先生は言った。0がもとになっていて0からの距離はない。」という考えだった。一方の考えは「0は0から動いていない。だから距離は0。絶対値は0だ。」という考えだった。
-
「ない」と「0」。生徒の考えを大切にするとこんなことにでもこだわれるのかと実感した。
|