テーマ?課題?目標?
平成14年5月9日

4月25日、1年から3年までの創の時間を見られた大西さんからアドバイスをいただけた。自分なりに解釈したことを記しておきたい。

一番の指摘は「テーマ」と「課題」と「目標」の言葉の混在、区別ができていないということだった。混然とした状態での進行は、年度の終わりには、子どもの出力と教師の思いのギャップにつながりかねない。今一度はっきりすべきであるというアドバイスである。ではどう違うのか。どうとらえておけばいいのか。お話を聞いて次のようにまとめてみた。

初めに具体例を示しておきたい。聞き逃してしまったが、杉浦先生が1年全体に次のように話をされたとのこと。後で聞いて、「テーマ」と「課題」の区別はこの例であれば、はっきりしているのではないかと思ったので、そのアイデアをお借りすることにした。

昔の人は、「いつかは鳥のように大空を飛びたい」というテーマ(願い)や目標を持っていた。そして、それを実現するためにどうしても乗り越えなればならない課題があった。例えば、「鳥のように大きな羽を持つことができるのか」という課題。また、「飛ぶためのエネルギーをどうやって手に入れたらよいか」という課題。
つまり、「テーマ」や「目標」は大きな方向性を示すもの。願いを凝縮したもの。「課題」はテーマや目標を実現するために明らかにしなければならないこと。このようなイメージを教師も子どもも持つことだと理解した。
さらに自分なりに具体例を出して整理してみる。
「地球の温暖化」や「地球の温暖化について」という段階では、テーマでも目標でも課題でもない段階。ただ、興味の方向を示しただけのもの。「地球の温暖化をくい止めたい」は願いが込められているので「テーマ」あるいは「目標」。「地球の温暖化をくい止めるための各国の取り組みを調べる」は、願いを実現するために調べる価値があること。すなわち課題。「地球の温暖化はだれが気づいたのか」という課題は、このテーマ(願い)を具現化する方向にあるものと思えないので、このテーマにとっては課題でない。

つまり、テーマや目標の具現化に向けて行動目標の段階まで示すことができたものが「課題」である。現時点ではこのように断言したい。

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