16.10.7

ワッハ上方で「桂千朝独演会」を観る。
若い客層が見えないことがちょっと残念。
千朝テイストは若者には伝わらない?

■「みかん屋」 桂雀五郎
 「へえ、この人、こんなにうまくなったのかあ」と思わず声がでました。けっこうな前座で、会場があったまりました。

■「延陽伯」 桂千朝
 マクラはお正月深夜放映の「大怪獣ガッパ」の話題。これを楽しみに来ているファンもいるようで、よく受ける。ネタに入る前の一言「のんびりとした時代があったもので」というように、全編ほんわか落語で、笑いが自然にこみ上げてくるような味わい落語。千朝さんがこれをやるとこうなるのか、と納得の一席。

■「お玉牛」 桂米平
 この噺、もともと好きでない上に、いやらしさだけをさらに際だたせる演出で、ちょっとお休みさせてもらいました。春団治の「お玉牛」の記憶がさらに薄れる。

■「質屋蔵」 桂千朝
 なにもリカちゃん人形の話題から入らなくても。繻子の帯のあたりまでの展開と、熊五郎登場あたりからの展開で比べると、後半はやや慌てた感じ。お客さんはしっかりついていっていたのに・・・。

<中入り>

■「夏の医者」 桂千朝
 自分でも質屋蔵は満足できなかったようで、「今度は短い噺で」と一言。会場に笑いが起こったのも、ある意味、頷ける。今回の夏の医者は、以前に聴いたよりテンポを上げ、オーバーアクションを加え、枝雀テイストを少々。笑いもはじけ、終わった時には、手を上に上げて大拍手をするファンも何人か。千朝風味を味わえた一席。