16.3.26

久しぶりに大阪・太融寺に出かける。
駅から太融寺までの道のりをすっかり忘れてしまっていて、
親切なおばさんお二人にお聞きして会場へ。

■桂ちょうば 「月並丁稚」
基本がきっちりしていて聴きやすい。楽しみな若手落語家一人発見。

■桂千朝 「くやみ」
今年の年賀状にあった「千朝落語を完成させたい」という師匠の思いを確かめるようにして聴く。
以前聴いた「くやみ」とは明らかに違う。随所にデフォルメ演出。しかし枝雀風味とはまた違う、なるほどこれが千朝落語かと思わせる一席。後半の「のろけ」の場面は絶好調。隣の女性は後半は笑いっぱなし。やや表情が厳しい感じがするのが残念。会場照明の問題でもある。

■桂米輔 「天神山」
ほんわかした味のある落語家。しかし、言い間違いが多く、仕草も気になった。湯飲みの大きさも安定せず、きつねもどう捕まえているのやら・・・。

■桂千朝「景清」
かなり以前に米朝で聴いたきりの噺で、この噺を聴くのは二度目。目が見えない主人公・定次郎の観音さんへの悪態とぼやきで大きな笑いをとり、神妙に願いを訴え、その願いが叶う場面では、ほろっとさせる演出。お涙頂戴式の演出でなく、定次郎のある意味、開き直った生き方に焦点をあてた演出に拍手。定次郎がもう少し骨太であるといい。