16.1.4

1月4日両国寄席正月興行
御存じ円楽一門の拠点だが、立川流や落語協会も出演。
既存の寄席の正月興行にくらべると、人気者の出演はないが、
一人当りの持ち時間がながくて楽しめる。二十人程度。

■とん楽「ふぐ鍋」
■全楽「子ほめ」
「全楽GO!」という独演会を定期的にひらいている実力派。テンポよく進めて、くすぐりもはずさない。
■立川志遊「笑い茸」
■桂花丸「ダンディーの立往生」
落研よりも格好が悪いのでびっくりしたが、くり出すギャグがいいセンスを感じさせた。計算しているのか、少し恥じらいながらの高座がかえって魅力的に感じられた。
■三遊亭福楽「(新作)」
羽織の紐をほどいてからそれを持ちながら話すこと十分。ときどきお客にあてていく、本人曰く「双方向落語」だ。若いのに話しっぷりが亡き柳昇師匠のような力の抜けたもので、かえって新鮮さを感じさせてくれた。携帯の出会い系ネタで、いわゆる裏系かなぁ。
■入船亭扇治「初音の鼓」
入船亭は誰を聴いてもはずれはありませんね。初めて聴く噺でしたが、結構でした。
■金原亭世之介「辰巳の辻占」
ずいぶん貫禄がついた高座ぶり。手慣れた感じでこの人の「らしさ」が十分でていた噺。

月4日新作落語21・正月特別興行

新宿南口にあるプーク人形劇場へ
「落語21らくごちゃん」を聴きに出かける。
普段は人形劇をやっているところで、
客席は子どもの座るベンチのようなもの、
トイレの朝顔は子供用。
三日間連続の興行で、この日がいちばん顔が薄い。
出演者もそれなりの入りに安堵の色

■立川ブラッC
■三遊亭福楽
■川柳つくし
■三遊亭円丈
■春風亭昇輔
すべて新作落語で、福楽のを除くと、「まずいもん喰っちゃったなァ」という感じ。最後に、古今亭錦之輔・桂花丸・三遊亭天どん・三遊亭かぬうの四人による「小らくごちゃん」がある。5分間落語だ。もっとも拍手の多かった「ダンディーの立往生」を演じた花丸が「小らくごちゃん大賞」になる。実力もなく新作に走ってもこうなるだけだぞという手本のような会でした。

1月5日 浅草東洋館の初席
開演前の入ったとはいうものの、
月曜の仕事始めの日と重なっていたため、
案外なすき具合。
ひとり当たりのもち時間が極端に少なく、
ほとんどが 小咄や漫談。

■桂ひな太郎「漫談」
■ロケット団・漫才
■入船亭扇辰「厄払い
■三遊亭萬窓「漫談」
■マギー隆司・手品
■柳家三太楼「漫談」
■春風亭勢朝「漫談」
■柳家つばめ「漫談」
■順子ひろし・漫才
■林家時蔵「目薬」
■林家正雀「大師の杵」
■川柳川柳「笑話歌謡史」
■綾小路きみまろ
■古今亭円菊「小咄」
■林家きく姫「無学者」
■三遊亭円丈「寿限無」?
■林家二楽・紙きり
■林家木久蔵「漫談」
■林家いっ平「漫談」
■八光亭春輔「小咄」
■鯉川のぼる・声帯模写
■橘家文左衛門「漫談」
■春風亭小朝「漫談」
■五明楼玉の輔「漫談」
と、まあこんな調子です。久しぶりに聴いた人、初めて聴いた人、まさに「顔見せ興行」ですね。でも、きみまろ、めちゃくちゃうけていました。小朝も同様の男女間のネタでしたがよくうけていました。そんな中、円丈の例の寿限無と川柳のジャズと脱穀を見られたので満足はできました。元気なひろしさんもよかったですし。