15.9.23

恒例、中日劇場「米朝一門会」。
サンケイホールでの一門会に比べれば、
出演者も少なく、たっぷり落語を聴けることと
楽しみに出かける。
なんと席は1階1列25。つまり最前列ど真ん中。

■吉弥 「犬の目」
 落語会の「ルー大柴」です、というつかみから。髪を短くして確かに似てる。ルー大柴で受ける良いお客さん。しっかりつかんでお役目十分果たした好感の持てる高座。
■千朝 「かぜうどん」
 いつもの独特のまくらで、千朝世界に引きずり込んでくれるかと期待したが、今日は古典的な物売りのマクラから。マクラが始まって、あれれ、会場が重たいぞという雰囲気に。年齢的にはもっと受けてもいい客層なのに、笑いは少々。本人も「あれれ」と思いながらの高座じゃなかったのかなあ。
■吉朝 「天災」
 「へええ、天災かあ。めずらしいネタで得した気分」という吉朝ファンも多かったのでは?少なくとも自分は予想もつかないネタとの出会いで、心が躍った。ざこば落語でさんざん聞いている噺だけに、どう味付けされているのかと楽しみが一気に増した。終わってみると、いやあ、どんな噺でもきっちり吉朝落語に仕上がっているなあと、今日も満足な高座。
■米朝 「七度狐」
 まさか「七度狐」が聞けるなんて。うれしいネタの連続。徐々に噺に色も匂いも奥行きも出てきて、たっぷり名人芸が楽しめた。まくらでいつものように年齢をぼやかれるが、出のシャキッとした姿や動きなどを見ていると、まだまだ十分やっていただけそうと安心、安心。
■八方 「動物園」
 予想したとおり、阪神タイガース羽織で登場。18年ぶりの優勝の喜びをネッチリと。そして動物園へ。雑と言えば雑なんだけど、ツボを押さえているから十分受ける。一生懸命やっていますよ、じゃなくて、らく〜にしゃべって笑いをとる。
■南光 「素人浄瑠璃」
 南光爆笑落語炸裂。いつも声が心配なのだが、このネタはまさにその声が売り物。キャラではなく、きっちり話芸で大受け。笑いもこの日一番。