15.6.4

金比羅落語会は、我が大学の落研顧問が通っていたという会だから、
その歴史はすごい。初めて出かける。
京都駅からタクシーに乗って「金比羅宮まで」と言ったものの、
場所は「分かりません」とのこと。
あかん、これしかメモしてきていない。
一瞬青ざめたが、なぜか米朝事務所の電話番号は分かる。
さっそく電話をして場所を聞くが、
東山安井の金比羅さんと言ってくださいとのこと。
再び運転手さんにそのように言っても分かりませんという返答。
まず、とりあえず、東山安井の交差点まで行ってくださいとお願いする。
交差点まで来ると、奥の方になんとなく落語会らしい匂い
(どんな匂いや?)。降りて奥へ行くと、やっぱり。
確かに米朝事務所の人の影が見える。
(事務所の人が分かる自分はエライと自分で自分を褒める)
NHKTVで見た金比羅落語会はもっと会場は広く、
大人数が集まっている会と思っていたが、
わりとこじんまりしていて一番後ろからでも見やすい落語会。
もちろん畳席。

■桂ちょうば 「子ほめ」
子ほめはこの研究会では受けないだろうと思っていたが、よく受ける。落語の出来より、これに感心。

■桂ひろば 「ろくろ首」
異様と思えるほどのテンションの高さ。もう少し落ち着けんか!と楽屋からも言われそうな感じ。

■桂歌々志 「茶の湯」
この独特の雰囲気は昔から自分の好み。独自のくすぐりも滑らず、いい味の茶の湯に仕上がっていた。他でもう一席聞いてみたいと思わせる落語家。

■桂出丸 「強情」
いつも出丸HPで見ているので親しみがわく。が、どうもこの噺自体が好きになれない。展開に無理を感じる。やっている方はどう解釈しているのだろうか。

■桂あさ吉 「向こう付け」
なんとも言えない間。ここで来るな!と思うところで、さあっと引くという感じの落語。こちらのリズムと微妙にずれるのが、あさ吉落語の味なのかもしれない。

■桂勢朝 「ハイウェイ歌合戦」
好きなんです。こういうはちゃめちゃな落語。技とか芸歴なんていうものをぶっ飛ばしてしまうのもいいじゃないですか。こういう落語に師匠、米朝は何を言うのか、その方に興味がわいてしかたがなかった。

■桂千朝 「天神山」
待ってました!とかけ声も掛かって、初めから快調。噺が進むに連れて「天神山」って、こんないい噺だったのか!という思いがこみ上げてきた。いい噺に仕上がっていて、この日一番の満足。

■吉朝 「化け物使い」
もちろん、これも出かけた楽しみの一つ。初めて噂の一つ目小僧に会えた!なんでもかんでも、噺の中で躍動させてしまう技量。本当に凄い!何気なく見せてしまう芸。まさに吉朝時代。