15.5.11

最近、お客さんの数が増えてきたと噂に聞いていた
すずなり寄席。雨の日曜日の昼間。
さてどうだろうか?と会場に一歩入る。

入っているじゃないか!(失礼)
小牧落語の世話人としては、うらやましい限り。

■桂雀五郎 「七度狐」
以前、小牧落語に雀三郎師匠を招いたとき、楽屋口でだまって静かに立っていた雀五郎さん。ほとんど喋らないという感じだった。ところが、こんなに元気に落語をやるんだ、と感心。プロにこんなことを言っちゃ失礼だよね。

■桂九雀 「ぞろぞろ」
マクラは雀五郎はけっして自分から話さないというネタ。まさに自分が小牧落語で感じたとおりだったので妙に納得してしまった。この噺は初めて聴いた。オチは途中で読めたが、それでもおもしろい。床屋が言った「初心に戻って」のせりふに「初心者に戻っているじゃないか」と突っ込むくすぐり、こういうくすぐりが自分の好み。

■桂雀喜 「青菜」
大師匠の米朝が自分の名前を覚えてくれないエピソードには爆笑。メリハリのある語りで若さあふれる高座。荒削りだが雰囲気はよく伝わってくる。後半は特によく受けていた。ただ、柳かげを飲む仕草や音には疑問を感じた。会場にいる小牧落語の常連さんを見ても、同じように首をかしげていた。

■桂九雀 「住吉駕籠」
誰だったか忘れたが、初めて「住吉駕籠」を聴いたときの印象が悪く、ずっと好きになれなかったが、ここのところ吉朝、九雀でこの噺を立て続きに聞き、こんなおもしろい噺だったのかと思うようになった。酔っぱらいのぐたぐたが、繰り返すたびに、ほどよく刈り込みがされていて、聴きやすい。会場は波うつくらいの大受け。