15.2.11

松坂屋寄席の見聞録を。

どうみても「落語ファン」というより
「松坂屋ファン」とおぼしき老年の紳士と淑女が圧倒的多数の客席。


■「口上」
五人が高座に上がって一言ずつ挨拶。志らくの座り姿が談志そっくりなのが笑える。志らくだけどんどん話をし始め、みんなに止められる。

■花緑「初天神」
どーもマクラがいまいちうけない。「7歳から高座にあがってるとわかるんですよ。早く落語やれよという場内の雰囲気が。」という通り。噺に入っても今一つ調子にのれなかった。

■志らく「火焔太鼓」
時事ネタのまくらが相変わらずおかしい。最後の場面で甚兵衛さんのおかみさんが「今回だけは許してあげる。でも、今度やったら、わたしは鬼になるよ。おまえさんを見世にだすよ。」というギャグにはいつも笑わせられるが、会場は弾まず。

■昇太「権助魚」
柳昇師匠のまくらをたっぷり。入院はしたもののお元気だということでした。客をつかんで自分のペースに引き込むのが上手い。

中入り

■小米朝「青菜」
なんでこの季節に「青菜」なんやろ。植木屋のかみさんが「お尻の膏薬張り替えて」というところで大きなアクション。
これが災いしていっぺんにマイクの調子がおかしくなり、シャーシャーという雑音が。
「風が吹いてきたで」とか「このまましゃべってええもんかしら」とか、夫婦の会話でつないで音響の対応を待っていたが、突如音響の人が舞台下手から小米朝の前に現れマイクを調整。
これまでいろんな落語会へ行きましたが、噺の途中で裏方が舞台に登場するのは初めて見ました。それでも雑音は消えず。業を煮やした小米朝が「マイクもうこれ切ってください」と哀願。やっと落ちついて落ちまで、こっちがハラハラしてしまいました。

■雀々「手水廻し」
例のNHK山形の言い間違いのまくらが大受け。いつもながらの汗だくの熱演でした。何回聴いても雀々の「手水廻し」は笑えるわ。