15.1.25


1月下席・昼の部の御報告させていただきます。
日曜日ということもあり満席。客層は年配が主流。
従ってよく受けるし、おかまいなく芸人に話し掛ける。
結構な、陽気な寄席空間でした。

■三太楼「反対俥」19分
佐渡営業のまくらから、あっさりとした反対俥。
サゲを「芸者あげるくらいなら車屋やってません」といかにもサゲらしく言って拍手をとったあと(客はおしまいと思った)「まだ終わらないよぉ」と車に乗った客を上野駅まで到着させる演出。
芸者とぶつかる前に、福島県郡山へ行ってしまい「俺は上野駅っていったんだよ」とひきかえしてきて上野駅へ。「お客さん、どちらへ行くんですか」「うん、福島県郡山」とさげた。
独特の間のあくひまがない噺でポンポンと調子よくすすんだ。前半でもっとも受けていたのがこの人。

■正楽
相合い傘/豆まき/浦島太郎/正楽さんの横顔/大黒様と恵比須様

■一朝「宗論」19分
彦六の話三つ、まくらで。陰陽のマクラから噺へ。
新しいようで実は古臭さを感じる噺。くすぐりも古びている。

■文楽「替り目」16分
また車屋が出てくるのと思う間もなく、また「替り目」かい。
他の噺を聞かせてよ。でも「替り目」聴くのならこの人がいい。

■アサダ二世「奇術」
「そのヒモがあやしい」とか「変だ」とか、うるさく言うおばちゃんをうまくあしらって大人しくさせた。

■正朝「金明竹」18分
酒のかすのマクラから。独特の高い声が上ずる口調がちょっと落ち着かなく感じる。夕べは遅寝、今朝は早起き、眠い。

■さん喬「ちりとてちん」22分
ひとしきりぼやきのマクラのあと、上品で落ちついた噺へ。眠い。客席もかなり疲れている風情。

お仲入り

■大瀬うたじ・ゆめじ
休憩して一息入れたところへ手慣れた漫才で、客も息を吹き返す。
平行線ネタで着実に笑いをとるが、僕はちょっとくどく感じた。

■志ん五「浮世床」
浮世床での本の読めないやつがやっぱり与太郎になってるんだもの笑えるよ。顔の表情を見ているだけで十分笑えます。

■喬太郎「(演題不詳、「鍼医堀田と秘密のヘアー」とでもいうんでしょうか)」
ハブの小咄でつかんで、あとは一気に。独特の演劇風にも違和感なし。かえって「古典やればよかったですかねぇ」の一言のほうが違和感があった。中入り後は客席が軽い雰囲気になっている。

時間の都合で、ひざがわりのニューマリオネットと真打の小せんを聴かずに退出。