桂吉朝独演会
平成14年9月22日(日)

演   目 
1 どうらんの幸助
2 かぜうどん

開口一番 胴切り 吉坊

 

 
パンフレットから

秋の秋らしい日が続くこのごろ、落語をじっくり聴くのによい季節となりました。今や大阪ではチケットの入手さえ難しくなっている、米朝落語の担い手・桂吉朝師匠の落語二席をお楽しみください。「どうらんの幸助」は当会からのリクエスト。噺の中に出てくる、ちょっとわかりづらい言葉や物について、少しおつきあいください。

以下、略。

からむニストから

小牧商工会議所会館での「第52回小牧落語を聴く会」は、桂吉朝の来演。人気実力ともトップの人だけに東京からも問い合わせがあり、午後2時開演なのに午前11時に現れたファンもいたという。

開口一番が、吉朝の5番目の弟子、吉坊の「胴切り」。辻斬りに遭った男が、上半身下半身それぞれ職に就いて・・・という、ナンセンスSF感覚の古典だが、新しいギャグを加えるのを避け、細部の古風な言い回しも明確に聞かせ、人物の演じ分けもいい。中日劇場の桂米朝一門会で、座布団を返していた少年が、これだけの高座を務めたのに舌を巻いた。いま20歳だという。

吉朝は、まず「胴乱の幸助」。噺の中で語られる浄瑠璃や講談のディテールがちゃんと伝わるのが、演者の長所の一つ。次の「風邪うどん」も、うどん屋が、試食と思ったからカマボコを厚切りにしたのだな、と推察できる。申し分のない芸だった。(楽互家)

案内葉書